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■診療情報
呼吸器内科
咳嗽(がいそう;せきのこと)や喀痰(かくたん;たんのこと)、呼吸困難などの呼吸器症状に気づいたら、呼吸器内科を受診していただきます。気管支喘息患者さんに対しては、ピークフローメーターを用いて自己管理の習得を目指し、COPD(慢性閉塞性肺疾患;肺気腫など)患者さんに対しては、呼吸器リハビリや栄養学的なチーム医療によって、慢性呼吸不全からの回復を目指します。
当院呼吸器内科の特色は、当施設が気道アレルギー患者さんに対して初めて気管生検の実施に成功し、アトピー咳嗽(金沢大学呼吸器科臨床教授 藤村政樹先生が提唱)の病態解明に寄与するなど、慢性咳嗽研究の歴史においては重要な役割を担ってきた経緯から、なかなか咳が止まらないという患者さんが、県内外から受診されることです。
1995年来、環境真菌(空気中に浮遊するカビ)と気道アレルギーの関連をテーマとして独自の臨床研究を展開し、慢性咳嗽に最も関連の深い環境真菌がヤケイロタケ(キノコの胞子の一種)であることを発見しました。また2007年には、世界に先駆けて新しい疾患概念<真菌関連慢性咳嗽(Fungus-associated chronic cough;FACC)>を提唱し、ステロイドという強い薬を使わずに、特殊な治療が展開できる可能性を米国紙(J asthma. 2009)に発表しました。
<ヤケイロタケ咳嗽>に引き続いて、スエヒロタケという別のキノコの胞子が、気管支喘息の原因となることを発見し、新しい疾患概念<スエヒロタケ喘息>を英国紙(Pulm Pharmacol Ther. 2011)に発表。さらにそのキノコの胞子が、喘息症状を悪化させる可能性を報告しました(Lung 2011)。一連の臨床研究から、我々も全国規模の研究会や医学学会総会で招待講演の機会をいただき1)、各方面の先生方とのdiscussionが可能になってきました。
このように、アレルギー性呼吸器疾患の診断と治療においては、環境真菌が重要な位置づけにあることがわかってきましたが、どんな真菌が悪さをしているかを追究できる医療機関があまりないので、まだまだアレルギー疾患の治療には、ステロイド治療が王道となっています。
そこで、我々は2007年に、環境真菌関連アレルギー性気道疾患研究会(FACS-JAPAN)を発足し、(http://square.umin.ac.jp/~facsnew/)、他の医療機関でもこの領域の診断と治療できるようにアシストを始めるとともに、国内外の研究機関との共同研究をスタートしています(文責 呼吸器内科 小川晴彦)。
1) 第10回東京呼吸器真菌症研究会、第51回日本医真菌学会総会 第48回日本呼吸器学会総会、第31回六甲カンファランスなどで<気道アレルギーにおける真菌アレルゲンの重要性>につき特別講演。


